【まとめ】マンジュキッチの移籍

2015年の加入からユヴェントスの“魂”をピッチ上で体現してきたマリオ・マンジュキッチ。多くのユヴェンティーニに愛されたこのベテランが、今シーズンに入って公式戦に出場することなく退団。

監督が変わり、戦術的な理由で起用されなくなってしまうことはカルチョの世界ではよくある話。しかし33歳の功労者に対してのクラブの対応には、大きな疑問が残る結末となってしまった。

26日、約4ヶ月半振りに自身の〈Instagram〉を更新したマンジュキッチ。

 
 
 
 
 
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È impossibile riassumere quattro anni e mezzo in un semplice arrivederci, ma spero abbiate visto la mia passione per questo club e per questa squadra in ogni singola partita che ho giocato per la @juventus 🙏🏻 Un grande ringraziamento a Mr Allegri e a Mr Marotta per avermi voluto a Torino – è stato un privilegio giocare per la Juventus e gli ultimi mesi non cambieranno il rispetto e l’amore che provo per il club ⚪⚫🖤 ringrazio tutti i compagni che ho avuto in queste stagioni – ho davvero apprezzato ogni singola battaglia con voi 💪🏻 e abbiamo vinto la maggior parte di queste battaglie! 🏆😀 Non dimenticherò tutte le vittorie e i trofei, frutto della nostra qualità, del duro lavoro e dello spirito di squadra. Un grande grazie anche allo staff che lavora dietro le quinte – allenatori, staff medico, fisioterapisti e ogni altra persona che si preoccupa che i giocatori della Juventus siano nelle migliori condizioni per avere successo. Infine, il ringraziamento più grande per i meravigliosi tifosi che sono la vera ragione per cui il club e così grande e vincente – ho apprezzato davvero molto il sostegno che mi avete dimostrato fin dal primo giorno 🙏🏻 Concludendo, ho sempre cercato di dare il massimo per i Bianconeri 💯 vi auguro il meglio! E per me, è tempo di un nuovo capitolo… ✍🏻 Per sempre vostro, Mario 🌪❤

Mario Mandžukić MM 17(@mariomandzukic)がシェアした投稿 –

このイタリア語で記されたメッセージの中には「この数ヶ月においてもクラブに対するrispetto (尊敬) とamore (愛情) に変わりはない」とも書かれているが、アッレグリとマロッタに対しては名指しで感謝の言葉を綴っている。

結局フリー移籍

マリオ・マンジュキッチの市場価値は現在1,000万ユーロ前後と言われている。しかし結局は双方合意のもと契約は解除され、移籍金ゼロでのフリートランスファーとなることがアル・ドゥハイルから発表されている。

ユーヴェとマンジュキッチは2019年4月に契約延長をしたばかりだった。夏に満了を迎える契約期間を2021年6月30日まで延長したことが公式に発表され、年俸も『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によれば350万ユーロから600万ユーロに大幅アップしていたとのこと。

もちろんこの時点ではアッレグリ体制、翌シーズンからサッリが監督に就任するという話もそれほど現実的な段階ではなかった。契約延長後に1年も経たずして放出することになってしまった、この一貫性のなさは全くもってユーヴェらしくない。

放出がヘタなのではなく?

近年だとダニ・アウヴェスやパトリス・エヴラが退団した際も同様だったこのベテラン選手の契約解除の流れ。クラブの利益よりも多くの選択肢を選手側に与えるために、というユーヴェの寛大な措置とも捉えることは出来ないだろうか。

パラーティチが前GMマロッタからこの意志を受け継いでいることは今回の件でハッキリしたが、結果から見れば33歳の選手を半年間飼い殺しにしてしまったことに変わりはない。

試合とは無縁の半年間を過ごしたマンジュキッチ、その間のサラリーを支払うクラブ。もちろんピッチに立つことなく6ヶ月分の給与およそ3.6億円をゲット出来るマンジュキッチは羨ましい限りだが、それで満足するような“漢”ではないことをユヴェンティーニならば皆知っている。どちらの視点から見ても悔やまれる月日が流れてしまった。

移籍が噂されていた主なクラブ

  • 6月
    【中国のクラブ】以前から複数のクラブが獲得を目指していた
    【ドルトムント】SDマティアス・ザマー (元バイエルンSD) が高く評価
    【ラツィオ】マンジュキッチ側が減俸を受け入れるかどうかによると報道
  • 7月
    ICCなどプレシーズンマッチに出場し、残留の可能性が囁かれる
  • 8月
    【マンチェスター・ユナイテッド】ルカクがユーヴェに移籍した際の後釜としての候補に
    【モナコ】マチュイディやペリンと共にユーヴェ側から売り込みとの報道
    【バイエルン】当時の監督ニコ・コヴァチが同胞の獲得を望んだ
    【バルセロナ】左SBの補強にバルサBのミランダを狙っていた時期に、ラキティッチやエムレ・ジャンなども絡んだ大型トレードを目論む
  • 9月
    【カタールのクラブ】主な欧州リーグの移籍市場が8月に閉まり、9月30日まで市場が開いているカタールへの移籍が有力
    【ロサンゼルスFC】【アメリカのクラブ】MLSの移籍市場が9月15日まで開いており、プレーオフの戦いを残していたクラブが獲得を検討
    【アル・ラーヤン (カタール) 】ユーヴェの要求額に難色を示し、マンジュキッチ側も納得できる条件には至らなかったと報じられる
    【マンチェスター・ユナイテッド】アッレグリが監督に就任した場合には1月の市場が開く前の加入に動くとも

2019-20シーズンの欧州の移籍市場はプレミアは開幕節前日まで、その他の多くのリーグは8月末日までだったが、カタールの移籍市場は9月30日まで開いていた。

8月中に移籍交渉がまとまらなかったため、9月に入ってからはカタールのクラブへの移籍、或いは1月まで待ったのちに欧州のクラブへ移籍するかの二択、ということが有力視されるようになっていた。

10月以降は具体的なクラブ名はあまり報道されなくなったが、冬の市場が開いたのちに欧州のクラブへ移籍する、ということが大方の予想だったため、この時期のカタールへの移籍、しかも契約解除をしてのフリートランスファーになったことは驚きだ。

アル・ドゥハイルというクラブ

このカタール・スターズリーグの強豪クラブの名前は、ユヴェンティーニなら何度か耳にしているだろう。2019年1月にメディ・ベナティアがユーヴェから移籍したクラブだ。過去にはミカエル・ラウドルップも監督として在籍しており、なにかとユーヴェとは縁がある。

現在はFCポルトでプレーしている日本代表の中島翔哉が所属していたクラブとして、日本での知名度もカタールのクラブとしては高い。ACLの出場クラブとしても常連で、今シーズンも現在リーグトップに位置している。

今シーズンから就任したポルトガル人監督のルイ・ファリアは、長年ジョゼ・モウリーニョの元でアシスタントコーチなどを歴任した人物。モウリーニョの右腕としてインテル時代にはユーヴェとも対戦している。

Grazie マリオ !

夏に合意に至らなかったカタール行きが、当初マンジュキッチ側のファーストチョイスではなかったことは明らかだ。意中の欧州のクラブから満足のいくような条件のオファーが届かなかったのか、或いは中東アジアでのプレーに惹かれる何かが半年の間に訪れたのか。日々カルチョメルカートの状況は変化していく。

様々なリーグで活躍してきたマンジュキッチだが、これまでイングランドのクラブでのプレー経験はなかった。冬の移籍市場でプレミアの金満クラブに1,500万ユーロ程で引き抜かれ、ピッチで“爆発”する姿を魅せてくれたら。そんな想像をしたティフォージも少なくないだろう。

カタールに移籍したことで、代表引退もすでに表明しているマリオ・マンジュキッチのプレーを、世界のトップレベルの試合で観ることはもうないのかも知れない。日本から応援することは難しい状況になってしまったが、きっとどこに行っても【Fino Alla Fine】を人々の心に刻むようなフットボールをしてくれるはずだ。